【短】愛したくて、愛せなくて…。



ベンチにゆっくりと腰掛けて息を吐く。


白くなった息が消えたころ彼女も俺の隣に腰を下ろした。


「先輩、あの…」


そう言って朝と同じ包みを俯きながら俺に差し出す。


手はやっぱり震えてた。


「ありがと」


それを受け取った瞬間、彼女は勢いよく顔を上げて俺を見た。


びっくりしたような顔してる。


「でも君、雪花ちゃん、だっけ?変わってるよね。俺なんかにプレゼント渡しに来るなんてさ」


俺が言うと彼女はまた下を向いた。


「友達にも言われました。先輩、その…あんまりいい噂を聞かないからやめときなって。でも今日話してみて思ったんです。やっぱり先輩はすごく優しい人なんだって」


「優しい?俺が?」


そんなこと言われたの初めてだから不思議な感じがする。


つーか…ストレートすぎて照れる。


「先輩は優しすぎるから、誤解されてるんだって…」


「ちょっ、ごめ、待って。それ以上はちょっと無理。恥ずかしすぎて無理」