【短】愛したくて、愛せなくて…。



「お前とこんな風に接する日が来るなんて思ってなかったよ」


階堂の言葉に


「俺も」


って返す。


授業中、2人で小声で話しながらずっと笑ってた。


つまらないはずの学校を、初めて楽しいと思えたんだ。


授業終了の鐘が鳴る。


数学の先生と入れ替わりに、担任が教室に入ってきた。


「ほら、席に着け。いいか、もうすぐ期末テストだからな。しっかり勉強しとけよ」


担任はそれだけ言うと


「以上。気をつけて帰れよ」


と教室を出ていった。


そう言えば1年の子と約束してたっけ。


カバンに筆入れとノートをつめ込んで席を立とうとしたら、いきなり後ろから誰かに抱きつかれた。


「なあ、礼澪。みんなで話してたんだけどさ、お前の誕生会と親睦会を兼ねてカラオケ行かね?」


抱きついてきたのは階堂だった。


周りには数人のクラスメイトがいて、柳原も交じってこっちを見ながらにこにこしてる。


「本当は他の奴らも行きたいって言ってたんだけど、テスト近いだろ?塾とかで駄目だから俺たちだけで悪いけど」


「あー…、わりぃ。先約があるんだ」