【短】愛したくて、愛せなくて…。



こんなに黒いお袋初めて見た気がする。


階段を下りてリビングに行くと、親父がパンをかじりながら新聞を読んでた。


「おはよ…」


「ああ…やっと起きたのか。まったく、今日でまた1つ大人になるって言うのに」


いちいちムカつく親父だな…。


俺は苛立ちを覚えながらも、椅子に腰掛けて食パンにジャムを塗ったくった。


いつもよりも量の多いブルーベリージャム。


口に入れた瞬間、あまりの甘さに牛乳をイッキ飲みして流し込む。


どちらかと言えば、甘いものを好んで食べない俺にとって、これはなんかのバツゲームみたいだ。


今日は本当に、朝からツイてねぇ…。


顔洗って、歯磨いて、玄関に向かう。


そういえば、そろそろ髪染めないとな。


金に染まった髪の毛の根元は黒くなってきていた。


わかってはいるけど今金ねぇんだよな。


誕プレ決まってなかったしそれでいいか。


家を出る前に、お袋にそれを話した。


学校では髪を染めてればそれなりに注意はされる。


でもその分勉強してれば何も言ってこなくなる。


勉強が1番の高校だもんな。


うちの学校は。