翌朝驚愕が走った。
 


 母親から朝の6時だといいのに、たたき起こされた。

 「あんた、大変よ、すぐテレビ見なさい!!」




 眠気眼で、かなりボォ~っとしていたが、一気に正気に戻った。

 その事実はテレビの赤の他人のレポーターから伝えられた。







 「昨日、夜9時ごろ、横浜線沿線の鴨居駅で、
  高校生が何者かに突き落とされて死亡いたしました。
  被害者は市内の高校に通う、1年生の鈴木清海さん。16歳と判明しました。
  顔がひとく損傷され、身元の確認まで時間がかかりましたが、日にちが変わりました  未明に判明。
  変わり果てたわが娘を、泣きじゃくる両親の姿が、大変いたたまれない状態でした。
  何者かに突き落とされた清海さんですが、現状警察は事故・他殺・自殺の3点から調  査をしており、目撃者か更に詳しい状況を聞きだし、
  手がかりに全力で捜査をするとの事です。
  以上現場からお伝え…。」




 そこでテレビを消した。







 あぁ~昨日の事といい、帰り際のあの事妙に明るい素振りをしていたこと。

 全私たちを安心させる為だったのね…あの子はもぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…




 一気に力が抜けて、そこに床に伏せたままかれるまで泣きじゃくった。

 なんで、なんで、なんでと連呼して…。




 泣き果てるまで泣いた日だった。







 多分、真由美も同じ心境だろう…そんな事を思いながら、







 あの子と最後に写った、プリクラを自然と愛しげに眺めていた。