いつから、この気持ち、心から取り放たされるんだろう。




 そんなことばかり考えていた。

 
 そのとき、こっちに向かって歩いてきた。



 「なぁ~たまにこう会ったんだから、今日もいいだろう?」




 「…………。」



 言葉が出ない、言うとおりしか出来ない自分の意思がそのときは酷くにくかった。



 だから、自分を責めることしか出来なかったのかも知れない。




 何も抵抗できない私を見て、嘲笑う”あいつ”はどんな気持ちで私を誘うのか、





 誰かに教えてもらいたかった。その答えは未だ見つからない。






 闇の中に消える太陽だけは、静かに影を潜めた、そんな感じを受けた夜だった