魔女の瞳Ⅱ

脅威は去った。

四門メグにとっての天敵、異端者殲滅専門職のクリスチャーノ・レオンフィールドは、この場から退いた。

「…っく…うあ…」

私は死の世界へと連結していた魔力を止め、その場にへたり込む。

禁呪にまわしていた魔力を、すぐに『再生』にあてなければならない。

流石にこれ以上血が流れては、私もやばいかもしれない。

と。

「メグ」

修内太が、私の側に歩み寄ってきた。

彼もクリスにやられてボロボロだ。

なのに。

「何か手伝える事、ないか」

なんて、ぶっきらぼうながらも私を気遣う言葉を投げかけてくれる。

その言葉が嬉しくて。

「私の腕…拾ってきて傷口に押し付けて」

頬が緩むのを見られたくなくて、私は顔を背けて修内太に言った。

…痛む体をおして、修内太は切断されてしまった私の両腕を運んできてくれる。

右と左を間違えないようによく確認して、私の傷口にあてがい、しばらく押さえていると。

「ん…ありがと…もう大丈夫」

私の両腕は何とか繋がった。

動くようになるまでにはまだ当分かかるが、とりあえず格好はつくだろう。

「なんてデタラメな体だよ、お前」

修内太が驚き半分、呆れ半分といった顔をする。

「う…うるさいっ」

私は悪態をついた。