ことごとく私の攻め手を封じていくクリス。
「どうだ、四門メグ。己の無力さを噛み締めた感想は」
アスファルトを踏みしめながら、クリスは近づいてくる。
「実を言うと、お前には感謝もしている…五年前のあの敗北…屈辱にまみれたあの敗北があったからこそ、僕はここまで強くなる事が出来た。お前という稀代の魔女と遭遇する事ができたからこそ、僕は超一流の祓魔師として成長する事ができたんだ」
「あら…ご丁寧なお礼どーも」
軽口を叩きつつも、私は頬を伝う汗が止まらない。
どうする、どうすればいい…?
格闘も魔術も召喚もクリスには通用しない。
傷を付けることが出来ないというのがネックだ。
直接攻撃を加える事はできなくもないが、私には『限定』の魔術がかかっている。
クリスを傷つければ、私自身にもその戒めとして、全身に激痛が走る。
人間を傷つける事は、私自身への攻撃でもあるのだ。
もし万が一クリスを殺してしまったりしたら、一体どれ程の戒めが私を襲うのか。
…まぁでも。
私は修内太の事を思い出す。
彼には随分と嫌われてしまったようだ。
もう私が無理してこの世に留まる理由もなくなった。
このままエクソシストに殺されるのも癪だし、最期はクリスを道連れに、派手に死んでやるのもいいかもね。
考えていたところへ。
「僕を無視して物思いとは余裕だな、四門メグ!」
一気に間合いを詰めてきたクリスが私の首を掴み、もう片方の拳を私の腹に叩き込んだ!!
「どうだ、四門メグ。己の無力さを噛み締めた感想は」
アスファルトを踏みしめながら、クリスは近づいてくる。
「実を言うと、お前には感謝もしている…五年前のあの敗北…屈辱にまみれたあの敗北があったからこそ、僕はここまで強くなる事が出来た。お前という稀代の魔女と遭遇する事ができたからこそ、僕は超一流の祓魔師として成長する事ができたんだ」
「あら…ご丁寧なお礼どーも」
軽口を叩きつつも、私は頬を伝う汗が止まらない。
どうする、どうすればいい…?
格闘も魔術も召喚もクリスには通用しない。
傷を付けることが出来ないというのがネックだ。
直接攻撃を加える事はできなくもないが、私には『限定』の魔術がかかっている。
クリスを傷つければ、私自身にもその戒めとして、全身に激痛が走る。
人間を傷つける事は、私自身への攻撃でもあるのだ。
もし万が一クリスを殺してしまったりしたら、一体どれ程の戒めが私を襲うのか。
…まぁでも。
私は修内太の事を思い出す。
彼には随分と嫌われてしまったようだ。
もう私が無理してこの世に留まる理由もなくなった。
このままエクソシストに殺されるのも癪だし、最期はクリスを道連れに、派手に死んでやるのもいいかもね。
考えていたところへ。
「僕を無視して物思いとは余裕だな、四門メグ!」
一気に間合いを詰めてきたクリスが私の首を掴み、もう片方の拳を私の腹に叩き込んだ!!


