学校の校門を出て、修内太と並んで歩く。
基本的に、常に彼と行動は共にしている。
知識を与えておいて矛盾しているが、修内太にはあまり魔術は使わせたくない。
色々と教えているのは、やむを得ず一人で戦わなければならなくなった時の為であり、決して単独で魔術戦闘をさせる為に、修内太を鍛えている訳ではないのだ。
だから彼の側になるべくいるようにして、最悪でも彼は私のサポート程度で済むようにしている。
特に今朝は夢見が悪かった。
近々何か良くない事が起こるに違いないと踏んでいたのだけれど…。
「……」
歩きながら、私は周囲に意識を向ける。
「ねぇ修内太…今何時?」
「え、時間か?」
修内太がポケットから携帯を取り出し、時刻を確認する。
「五時二十七分。何だ?見たいテレビでもあるのか?」
「……」
私が時間を気にしたのは、無論修内太が言ったような呑気な理由からではない。
夕方五時を過ぎれば学校も会社も殆どが帰宅の時間だ。
当然行き交う人も増える筈。
…なのに何だろう、この通りの静けさは。
ここの通りは比較的駅にも近く、人通りが途絶えるのは相当深夜になってからの筈だ。
終電が終わるのは勿論まだまだ先。
ましてや帰宅ラッシュのこの時間。
人の波が途絶えるのは、異常と言ってもよかった。
基本的に、常に彼と行動は共にしている。
知識を与えておいて矛盾しているが、修内太にはあまり魔術は使わせたくない。
色々と教えているのは、やむを得ず一人で戦わなければならなくなった時の為であり、決して単独で魔術戦闘をさせる為に、修内太を鍛えている訳ではないのだ。
だから彼の側になるべくいるようにして、最悪でも彼は私のサポート程度で済むようにしている。
特に今朝は夢見が悪かった。
近々何か良くない事が起こるに違いないと踏んでいたのだけれど…。
「……」
歩きながら、私は周囲に意識を向ける。
「ねぇ修内太…今何時?」
「え、時間か?」
修内太がポケットから携帯を取り出し、時刻を確認する。
「五時二十七分。何だ?見たいテレビでもあるのか?」
「……」
私が時間を気にしたのは、無論修内太が言ったような呑気な理由からではない。
夕方五時を過ぎれば学校も会社も殆どが帰宅の時間だ。
当然行き交う人も増える筈。
…なのに何だろう、この通りの静けさは。
ここの通りは比較的駅にも近く、人通りが途絶えるのは相当深夜になってからの筈だ。
終電が終わるのは勿論まだまだ先。
ましてや帰宅ラッシュのこの時間。
人の波が途絶えるのは、異常と言ってもよかった。