しかし。

私の思惑など他所に、厄介事はこの身に降りかかる。

…呪眼は時に、見たくないものまで見せてくれる。

死者の姿、今を生きる者の前世の姿。

そして忌まわしき過去の夢。

…呪眼の見せる夢に無意味な思い出話はない。

見せた以上は『警鐘』なのだ。

これから起こるであろう災いの前触れ。

呪眼の持ち主に降りかかるであろう危険の警告。

今朝の夢が何を意味するものなのか。

私だって馬鹿じゃない。

憂いを帯びた溜息をつく。

人間は嫌いだ。







…特にエクソシストなんていう、私を殺しに来る人種は。