「…別にないもないよ」


靴を履き替えて足早に去る。


「おい」


風斗なんて無視。


たまにはやり返してやるんだから。


スタスタと廊下を歩いてたら松岡くんに声をかけられた。


「おはよ」


「松岡くんおはよう」


「一緒に行ってもいい?」


私は頷いた。





「…やっぱ松岡のがいいんじゃん」



風斗がボソッとそう呟いたなんて当然私は知らない。