「なあ、美沙」

ふいに、男の子…咲哉って言うらしい。
その咲哉に名前を呼ばれた。

「えっあ、あぁはい?」

あーやば。キョドっちゃったし…。

「俺のことさ、本当に覚えてないの…?」

哀しそうに聞く彼。

「ごめん。どうしても思い出さないの」

「…そっか」

その返事を聞いてから思った。
もしかしたら私、咲哉とつき合ってたり?