Memory loss-失くした記憶-

そーっと咲哉の顔をみると、いつも通り。

よかったあ。気にしてないっぽい。
てか、聞こえてなかったとか?そーだよ!
ここは都合よく考えちゃえ。
聞こえてなかった聞こえてなかった。

━キーンコーンカーンコーン

何か言いかけの咲哉と、じゃっかん顔の赤い私との間を破るようにチャイムが。

あ。鳴っちゃった。
その音にどこかホッとしながら席に向かう。

そして現実。咲哉と隣じゃん!