「綾音って体育やらないのね!」

今まで恐れていたことがついに来た

どうしよう

ここで本当のことを言ったら嫌われるだろうか

いや、沙奈はそんな子じゃない

こんなことで私から離れるような子じゃないことは、私が1番分かっていた

のに

「…貧血なの」

口から出た言葉はこんなこと

あぁ、私は最低ね

もう、取り返しはつかない

「あ、そうだったんだ
ごめんね、辛いこと聞いて」

謝らないで

信じないで

違うの

私が悪いの

ごめんね、沙奈

どうか、離れて行かないで