「ただいまぁ。」


家の中、誰もいない。

お母さんももういないのかな?
朝もあってない…もう行っちゃったのかな?


「はぁ…」

「ため息つくほど嫌か…。」

「え?」

後ろから低い声がして振り向いた。
し、新藤君!?

いつからいたの?

「そんなに嫌ならなんで断んなかったんだ。」


「え、えと…。」


う。話しづらい。
相手は男の子だし、新藤君。

背が高いからか、威圧感が凄い…。


「なんか言ったら?」


「うっ。えと、嫌じゃない…けど私、男の子苦手で…」