翌日の放課後――……


あーあ。
今日からだよね。一年間かぁ。

「おーい。天音?」

「……ん?」

由希奈が私の腕を掴んで、にっこりしてる。


「どーしたの?今日一日元気ないじゃん?」

「え。そ、そうかなぁ?」

由希奈が心配するのも無理はないよね。
数学では急にうなされてたし、お昼だってボーっとしてた。

新藤君の事、由希奈に言った方がいいのかな。

「まぁさ、悩みは誰にだってある物じゃん?無理しないでね?」

「うん。ありがとう」

由希奈は、元気に鼻歌歌いながら私の手を握ってきた。

わたし達は、いつも通りの会話をしながら家に帰った。