彼は2年の先輩だ。 上級生からも好かれているらしいが 彼は一度も、 告白を受けたことがない、という。 「氷上さん、今日は何を歌ってくれるの?」 だけど、彼とはいつも屋上のあの階段で会う。 漫画みたく開かない屋上へ足を向ける人はいなく、 人通りが少ないここは 私にとっては最高の場所。 に、何故か彼もいる。 これが私の日常であり、 彼について知っていることだ。