「好きです。」 そもそも、 どうしてこうなってしまったんだろうか。 入学式に彼に出会ってから、 もう2ヶ月が経とうとしている。 周りではずっとあの彼の話で持ちきりだ。 どうやら、 王子様と呼ばれているのは本当らしく 入学して2ヶ月しか経っていないというのに 告白する女の子が後を絶たないらしい。 「うん、ありがとう。」 その度に、彼はこうして 気持ちをはぐらかす。