「もはや部長が誰だかわからなくなってきましたよ…」
「さらたん、僕は梅渕幸之助さ」
キラーンと歯をキラキラさせながら言った。
「ま!とにかくさらたん!今日の放課後はジーックリ!!!!聞きますからね?覚悟しなさい!」
「カレンさんまで…本当になんでもないんですってば…」
「では、HRに戻るとしよう。ご機嫌よう!」
カレンさんと部長はニヤニヤしながら自分の教室に帰っていった。
「ほんっとありえないよねー…ダンス中に倒れるなんてさ…」
「キノコのくせになんなの?!」
案の定、周りの女子からの陰口が止まらない。
行きたくない教室に一歩一歩近づく。
「キーノコちゃーん」
今1番会いたくもない声がした。
「…なに」
そっと向くと、らいとあのオネエくんが立っていた。
らいの背中にヒッソリ隠れている。
