「ねえキノコちゃん。さっきのパンチ痛いんだけど」



「うっさい、バチが当たったんだよ」



プイっと窓の外を見る。



外はすっかり、夜で真っ暗だ。



「ねえ…ずっと…みんなが帰っても待っててくれたの?」



ふと、疑問に思った。




「うーん、俺っち学校好きだから残ってた〜」



学校フェチかよ!



「なーんて、キノコちゃんが心配だったから残ったんだよ」



「うっ…今日は文句のもの字も出ません…」



なんだかんだ、今日はたくさんお世話になってしまった。



「黒山くん!着いたわよー!気をつけて帰ってねー!」



いつの間にか車は⚪︎✖︎駅に着いていた。



「お母さん、ありがとうございましたー!」




タッと軽やかに車から降りた。