「もう〜ダメだなあ、キノコちゃん。俺の番号登録したの忘れたのー?」
バキッと、鈍い音と共に聞き慣れた声がした。
「っにすんだ、てめえええ!!!」
バキッ、ボコッと共に倒れていく。
「あーあ、泣いちゃったじゃん。お前らのせいでー」
目にあったかいものが流れた。
「うっ…すいやせんしたああ!!」
男たちは睨みつけながら去っていった。
「キノコちゃん…?」
いつもとは違う少し優しい声で問いかける。
「…私1人で大丈夫だもん…あいつらなんて目に無いもん…私がぶっ飛ばすもん」
ふあっと視界が暗くなった。
「バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ」
ギュッと彼の甘い匂いが鼻についた。
「うっ…顔見たらぶっ飛ばす…」
「はいはい、りょーかいさー」
黒山らいの服が徐々に濡れていくのがわかった。
