「ら、らい。」
ピタッと、らいの机の前に止まり重たい口を動かした。
「…、、なに?どしたの」
久々に聞いた声はやっぱりいつもより低くてビクッとしてしまう
「ひ、久々だよね!」
何を喋っていいのかわからなくなりモキヤキする
「用ないなら帰るよ俺」
「ま、まって!!」
ぎゅっと反射的に掴んでしまった手、
サッと振りほどいてしまった
その瞬間らいが悲しい顔をしたのをわたしは知らない
「あ、あのね!わたしの友達で寺家さんっていう子がいるんだけどその子がらいとお話ししてみたい!って言ってたの」
反射的に下を向いて話してしまう
