美香の問いかけに誰も答える事はなかった。
「何なんだよ!!お前、死んだんじゃねぇのかよ!?」
答えは返っては来なかったが代わりに錯乱した問い掛けが教室中に響いた。
他の三人に向かってはいるが、誰に言っているのかわからない亮太問い掛けに無論答えは返らない。
「私って死んでる…の?ねぇ、貴方も…私と同じになって…みる?」
場所や状況が違えば卑猥な行動だなと思いながら、美香はグロテスクな傷口の回りををなぞりながら亮太に尋ねた。
「何なんだよ!!何がどうなってるって言うんだよ!!
亮太はただただ叫び散らした。
よく見れば本物の傷ではないと気付けた筈だが、目の前にいる四人は冷静さを欠いていた。
その状況下で美香は
「貴方達四人が…計画して、私を殺した…でしょう?」
途切れ途切れに儚い様を演じながら何事も無いように口にした。
その効果は絶大で教室中は静まり返り、四人は恐怖に顔を歪めていた。

*****