「…帰って、寝よ」
ポツリと呟いて、歩き出す。
…梓は今、何してるのか…な…。

「…安藤さん」
人混みの中から、梓が現れた。

…梓もオレに気づいたが、素通りしようとして、それにムカッときたオレは、梓の手を掴むと歩き出した。

「安藤さん」
「うっせえ、黙れ」
「…」
オレの豹変ぶりに、梓は言葉を失っていた。