…テーブルを間に、向き合った私と保田さん。…沈黙だけが続く。

その空気に耐えられなくて、
「お茶、いれますね」
そう言って立ち上がるが。

「…いい。そこに座ってくれ」
「…はい」
保田さんの言葉に、静かに従った。

「…あの」
「俺たちは、美雨が思ってるような関係じゃない」

「…」

「…あいつ、好きな人がいるみたいなんだ」
「…え?」

梓に、好きな人?…それって?

「…安藤聖だよ」
「⁈」

「…安藤は、美雨の事が好きだから、自分の気持ちは心にしまっておくっていうから、そんなことしてないで、告白しろって言ったんだ」

…あの時の誤解が、少しずつ解けていく。