またひぐらしが鳴いた 日も暮れてきて 私と彼が立っている屋上がオレンジ色に染まった。 「俺、ずっと天城のことみてた。美人でケンカ強くて、不器用で女にもモテて……」 彼の声が震えている 「俺はそんな天城の全部が好きだ。」