ライブ当日。
先輩は、最寄駅まできてくれたら迎えに行くからってライブハウスまで案内してくれた。
ライブハウスなんていくの初めてだったから、怖い人ばっかりだったらどうしようとか、不安でいっぱいだった。
そんなあたしを尻目に、友達はとても楽しそうにしてた。
「意外と学生もいるんだな~」
そんなことを思ってキョロキョロしたり、おどおどしていると、先輩たちのバンドの出番になった。
先輩はボーカルで、ドラムはスポーツマン系の黒髪マッチョ、ベースは女の子みたいな可愛らしいメガネの男の子、ギターは、、、
ギターは、白いシャツにサラサラの金に近い髪の毛がよく映える、、、
『綺麗、、、』
その瞬間から、目が離せなくなった。
目にかかる前髪の隙間から見える、眼鏡越しの綺麗な瞳は、まるで生きてるっていう喜びを表しているかのように輝いていた。
『ねぇ、なぜあなたはそんなに楽しそうに笑うの?』
人生で初めて、人の笑顔に見とれてしまった。