「いえ、不注意で階段から落ちただけですよ」


「えぇ!?大丈夫?」


「ちょっと音無と話すから島木は始めるように言っとけ」


すると島木先輩はムスッとして行ってしまった


私たちは部室から離れて近くの木陰にきた


「富永から全部聞いた。確かにあいつが怪我させたのは事実だ。でも、音無も圭介のことはほっとけ。こればっかりは外野が口出すことじゃないからな」


そういわれて初めて自分のお節介に気付いた


「私、勝手に圭介の気持ちを理解してるつもりでした。でも、圭介にとってはお節介だったんですね」


「気持ちは嬉しいはずだから。とりあえず、今日は病院に行って来い」


私はうなずいた。


そして柴本先輩に言われた通り、ちゃんと病院で検査してもらってから家に帰った


「ただいまーお母さん?」


家に着くとお母さんの姿はなかった。机を見ると置手紙があった


”今日は仕事で遅くなります。冷蔵庫にご飯が作ってあるので温めて食べてね”


私は冷蔵庫に入っていたご飯を温めて食べた


「あ、もう部活終わってるかな」


時計を見ると部活が終わっている時間だったため、圭介にメールを打った


”今日はごめんね?検査では異常なかったから安心してね”


メールを送信してからしばらくして電話がかかってきた


「もしもし?どうしたの?」


電話は圭介からだった


「俺も今日は悪かった。俺さ、顧問にちゃんと自分の気持ち話したよ。今のポジションで頑張ることにした」


「そっか。まだ学校?」


後ろがざわついていたため聞いてみた