「クソっ!なんでだよ……。」

思わず壁を殴ってしまう。

「いてぇ……。」

痛かったのかはよくわからないが溢れる涙。

葵は彼氏がいるなんて聞いてない。

葵は俺に教えてくれなかった。

気づいたら手から血が出ていた。

「うっわ……。」

自分でも気持ち悪いとおもってしまう。

俺は出血が止まらなかったので保健室で止血をすることにした。

階段を降りている途中、准がいた。

「よかったー。お前、いないと思ったー!!心配させんなよ!………てかその手何だよ!保健室行くぞ!」

「わかってるよ。」

准はお兄ちゃんというかお母さんみたいな性格だ。