いつもどうりの朝だった。
私はいつもどうり起き、制服に着替えつつ、待っていた。

いつも私を迎えに来てくれる幼馴染みを。

私たちは生まれる前から一緒で小、中は当たり前のように一緒だった。

そして今も。

高校も一緒だった。

まるで二人で一人のように。


二つで一つの翼のように。
ずっと一緒だった。

「おーい!もう時間だぜ?渚!」

ほら来た。

私の事を渚と呼ぶ唯一の人。
そして私の大事な人。

「わかった!もうちょい待ってて!悠騎!」
            そう大きな声で、外で自転車に股がっている悠騎に言う。                      いつもどうりの朝だった。
それが、私たちの生活を乱すことになるとは誰も思っていなかった。

そう私ですら。

知らなかったのだ。