「りん!おはよ!」
始業式の朝、正門を抜けた先でそう声をかけられた。
私の名前は、安達 りん。
今日から高校2年生。
身長 165cm
体重 身長から見た標準体重
髪はまあ肩より長い感じ。
んで、今声をかけてきたのは
『あ、かほ〜!おーはよ』
名前は 阿高 かほ。
同じ歳。
身長 同じぐらい
体重 知らないけど私よりはるかに細い
髪の毛は、胸より下ぐらい
とにかく可愛い、小悪魔モテ女。
振り返った瞬間に見た、かほの悩殺笑顔は朝から私を不快にさせた。
『わかっててやってるでしょ』
私のいかにも怪訝そうな顔に、かほはえ、なんのこと?と首をかしげる。
(あーあ。わたしもこんな小技を無意識に発動できたら、きっといい彼氏がよってくんだよね)
なんて思いながら、自分に呆れてため息をつく。
それを見たかほは
「あ、ため息はいたら幸せ逃げるんだよ!もっかい吸わなきゃっ!」
とどこでそんなの聞いたんだ、というような事を言ってくる。
私はもちろん軽くあしらうー…
訳ではなく、
『まじで?!やば!』スーハー ←吸う音
うのみにしてしまう。
もちろん、登校していたのは私達だけではない。
そんなやり取りをしている私達をみて、いかにも不思議そうな、「え?なにしてんの?」みたいな顔で横を通り過ぎていく生徒たち。
(しまったー…。またやってしまったー)
恥ずかしい思いを押さえ込んで、クラス替えの紙が張り出されている掲示板の所に急いだ。