(なんだ…。ただ寝てるだけか…。)
と思い、私は横をしれっと通り過ぎる。
…てゆーか、
あんな河原で普通寝るか?!
もしかしてホームレス?!
あー、顔見なかったしな…。
そんなことを考えていると、一体どんな奴なのか、無性に顔が見たくなってくる。
私の歩調は明らかにさっきとは違ってゆっくりになっていた。
それに気付いたのか、さくらも少しペースをおとす。
(…。どーしよう。見たいなあ。なんかどうしようもなく振り返りたい…っ!)
葛藤の末、自然を装ってゆっくりと振り返る。
「…っ?」
私は、振り返った先を見渡す。
だが、さっき人がいたはずの茂みには、人がいた形跡すらなかった。
「え…?」
(わたし…。ついに霊能力…ついたのか)
そして私は、自分が霊能力者になって、数々の難事件を解決していくー…
という妄想を繰り広げたあと、前をむく
すると、目の前に小さくうつる背中が見えた。
後ろ姿からして男。
