ネコ科のあなたとイヌ科のわたし




「りーん〜。まさかまさかのイケメンと二人っきりかあ〜?!」


ニヤニヤしながら私を見て話すかほ。


『…別に、たいしたことないし』

「とかいって顔はにやけてるよー」

そう言って私の頬をつねる。


『いった!!なにすんの!』

私は慌ててかほの手を振り払った。

何気に本気で摘まれたきがする…

「浮気はだめだぞ!」

そう吐き捨てて、かほは教室から出て行った。



(浮気って…。たかが校舎案内だけなのに、どんな想像をしてるんだよ…)


そう思いながら、私は窓際の1番後ろの席に目をやった。


(…。よし。こえかけよう!)

私は自分の席を立ち、松浦くんの席へと向かった。


彼は、ぼーっと窓の外を眺めている。


『ま、松浦くん!』

勇気を出して声をかけた。

が、相手からはなんの反応もない。


(え?!今の絶対聞こえたよね?!あれ?無視だと?!)


『ねえ!』


今度は肩をたたいてみた。


すると、彼はゆっくりとこちらを見てきた。


(やっべ。やっぱ超絶イケメン…)

なんて思った自分の頬を叩いて、本題に入る。

『まだわかんないと思うから、校舎、案内するよ!』

私がそう笑って言うと、彼はとても不思議そうな顔をした。

(あ、あれ〜?なんだこの顔は…)

『あ、さっき先生に頼まれたから…』

そういうと、松浦くんは、ああ、と思い出したかのような顔をする。



ガタッ


突如立ち上がったかと思うと、スタスタと歩き出す。

『…?…??』

私は訳が分からず、ただただ彼の様子を見ていた。

すると、クルッと振り返り、


「…案内してくないの?」

と首をかしげた。

その様子がなんともたまらなく可愛くて…


『は、はいはいはい!!!た、ただいま!!』

と興奮気味に返して、松浦くんの元へと走った。