「あ、」

さえちゃんが私の後ろを見て声を上げる。

??何見てるのかな?


後ろを振り向こうとした瞬間頭にズシッと重みを感じた。

「んわ?!」

突然の衝撃に女の子の、

おの字もないような声が出た。

「ちい、この前貸した数1の教科書まだ持ってるよね?」
「あっ君?!ちょ、わかった!ごめんって〜!だから退いてよ重い〜」

「…あんたら、イチャつくならここでやらないでくれるかしら?」

ヒクヒクと笑う?さえちゃんに私としてあっ君もビクッとなる。

てゆーか!イチャつくって!
「「そんなことない!」」

二人の声が重なる。
「ちいとは幼なじみだし、な?」
「そっそうだよね!仲がいい幼なじみだよ!」

はい、これ教科書!アリガトネ!と
あっ君に押し付け教室を飛び出す。