キミと0センチ。

そんなことを考えていると

ドンドン!
と空に花火が打ちあがった。


「綺麗〜…」


空の花に思わず見とれる。

それはあっ君も同じようで、


二人で、祭りに来れてよかった。

手をつないで、花火を見て、

いつもにない夢を見せてもらえた。



いつもにないフワフワした心地で、何故か、
今なら言える気がした。






「私、あっ君が、好きだよ」


口からで言葉は思ったより小さくて細かった。


あっ君。



あっ君。


私、あっ君が好きだよ。





浴衣似合ってるかな。





楽しいと思ってるかな。





帰りたいって思ってないかな。




あっ君。








「…好き」




するとあっ君はわたしを見下ろした。

不意打ちのそれに。思わずドキッとする。
つたわっただろうか。