私、柳ちかは
どちらかというと野を走り、
元気よく遊んだりする
THE!パワフル少女だったのだ。
一方あっ君は、怪我をした私の面倒を見たり、男の子にからかわれて泣いていた私を慰めたりする
優しいおにいちゃんのような男の子だった。
一緒に祭りに行けば
「あら〜ちいちゃん、今日はお兄ちゃんと一緒?」
「おばちゃん…、あっ君はお兄ちゃんじゃないよ」
一緒に勉強すれば
「ちい、ここはこうやってね、この公式を使って…」
「あっ君、もう眠いよ〜。もう10時半だよ」
「まだ10時半!ちいはどれだけ規則正しい生活するつもり?!ちゃんと頑張らないとテスト大変なことになるよ」
しまいには
「俺さ、ちいが幼なじみでよかったよ」
と彼自身からオトモダチ宣言を頂くほどに距離が近かった。
