それから私はソワソワソワソワして、

しまいにはお母さんに「何〜?そんなに楽しみなのね〜?明希くんとお祭り♡」

茶化される始末。


それからしばらくして待ち遠しかった時間はようやく回ってきた。


色とりどりの朝顔が描かれた鮮やかな黄色に身を包んだ私を、
あっ君は似合ってると言ってくれるだろうか。

いつもはしないメイクも少し頑張ってピンクのリップやチークをいれたことに気づいてくれるだろうか。

全部あっ君のために頑張ったんだって思ったら少し恥ずかしい。


玄関で下駄を履こうと来た時、呼び鈴の音が家に響く。
『長瀬です、ちいを迎えに来ました』

あっ君が迎えに来たのだ。

「ほら!ちか!明希くんがお迎えよ〜」
「うん!行ってきます!」

遅くなってもいいからね〜なんていいながらお母さんに見送られて家を出た。