聞き耳をたてるのはものすごく申し訳ないが、私は窓の外を眺めてるフリをして後ろの集団に耳を傾ける。


「ちがうよ〜、大体私は彼氏いるし!
なんてゆーの?ファンみたいな?」
その言葉に周りは分かる〜と満場一致だ。

なんだ、そーゆーこと。

私はこれからも毎回毎回、あっ君をかっこいいという女の子の反応にビクビクしないといけないのだろうか。

これからも、あっ君をかっこいいと、
恋愛対象で好きだという子は山ほど出てくるだろう。

(私はいつかあっ君のそばにいれなくなるのだろうか。)

結局その後すぐ予鈴が鳴り、
そんなモヤモヤした気持ちが晴れないまま午後の授業を受けた。