「煌…?!」
病室中には、私を呼び止める声と騒めきと、勢い良く閉めた扉の音が響いただろう。
さっきまで動けなかったのが嘘みたい。
病室を飛び出した私は、走った。
とにかく、あの2人をあんな状態にしてしまった私がのうのうといれる場所ぢゃなかったから。
走って走って走って。
だんだん胸の奥がきつくなった。
それでも、構わなかった。
優と秀は、それ以上の痛みや苦しみや悲しみや…もしかしたら怒りや恨みもあったかもしれない、そんなたくさんのものを私の為に味わっている。
こんなものぢゃない、きっともっときつかった。
きっともっと辛かった……


