「…優は、死なないよ。だって、強いし……!」



うまく笑えていたか、それだけが気がかりのまま、にこりと笑った還梨に連れて行かれて、205号室に足を運ぶ。


しんと静まり返って、冷たい廊下をひたすら歩いていて自分がスリッパってことに気付いた。



「ここだょ。その内、秀君も運ばれてくるって。」



中に入ると、4人室を2人だけで使っているせいか広く感じたけど、大勢の人で狭くなっていた。


大勢の人を掻き分けて、ベッドの近くまで行くとたくさんの機械やらチューブを繋がれたお世辞にも安らかな眠りについているとは言えない格好の優がいた。



「…………ゆ…う……?」



ベッドの縁に手をかけるとギリギリと嫌な音がした。


優が眠る枕元には、泣き疲れて、寝ている淘の姿もあった。


私は、足に力が入らなくなり膝から崩れるように倒れた。