「……き…ら?」
秀ともつれあうように横たわる優が私を呼んだ。
私は、心兄が握らせてくれた優の手をきつく握り締めながらこくんと頷いた。
「俺……き…らのこと、好き……だったん…だよ。」
遠くから、耳を裂くような音がする。
私は、頭の激痛と戦いながら必死に優を見た。
「…ずっとずっと…好きだっ……た…。」
「…き…らも…だよ?」
私がそう言うと安心したように笑った。
握り締めていた手が、するりと抜けて私の後頭部に回る。
「…こ…れからも…ずっと……好きだ…から…。」
そう言った優は、私の後頭部に回した手に力を入れて私を引き寄せた。
私は、めまいがして、倒れそうになりながら優にされるがまま、キスをした。


