私と秀が同じチームで、淘と優が同じチームだった。


雪の日の野球は、今までになかった感覚ですごく楽しかったのを覚えてる。


そのあと………――



肩をとんとん、と叩かれる。


はっ、と我に返ると不思議そうに立っている秀がいた。



『お前、何してんの?
いつもなら上がってんのに。
上がれよ、寒いだろ?』



さらさらとノートに書き込んで、見せてくれた。


私は、真っ直ぐ秀を見れなくて、うつむきながら頷いた。


秀が玄関の戸を引きながら私の頭に乗っかった雪をもう片手で払った。


その優しさが嬉しくて。


すごく、ドキドキしていたのは、隠せなかった。