あの日もこんな雪の日で、私たちは、暇を持て余していた。


お父さんはいなかったけど、お母さんが見ていられない時間帯は外に出られない約束だった。


今思えば、きっとお父さんを亡くしたばっかりの私と淘に気をつかって決めたものだった。


いつもは、悪さをする私たちでもそれだけは守っていた。


あの時までは。


梅澤家で遊んでた私たちは、テレビを見るのもお絵描きもゲームも、すべてをやり尽くし暇を持て余していた。


もう限界だった。


お昼にも迎えにもすべてにおいて時間は嫌という程ありすぎて、その時間を埋めるほどの暇つぶしが私たちにはなかったから。



「ね、野球しよーぜ。」



幼かった秀がそう言って、返事をしないうちにみんなで外に飛びだして、野球をした。