二人共、至って健康。
「煌、やっときた。遅いわよぉ〜ぢゃ、これ、さっちゃんに渡しに行ってきて♪」
「……え?えぇ〜!」
「えーぢゃなくて、早くいってらっしゃいな。秀くんだって、喜ぶでしょ?」
私は、しぶしぶ風呂敷を掴みながら玄関に向かった。
お母さんが久しぶりに柔らかな笑みを見せながら送り出してくれた。
「いってらっしゃい。」
「……いってきます。」
家を出ると、雪がちらちら降っていた。
2月に入ったばかりなのに、もう春のようだった景色が昨日の晩から突然振り出した雪が一気に冬に突き返す。
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