「甘いりんごなんだよ?」


「いいよ…煌、今はそっとしとこう?」


「かなりおいしいんだ、豊ちゃんがね、持ってきてくれたんだって。」



すると、秀が起き上がってりんごをのっていた皿ごと吹っ飛ばした。


落ちる音と共に皿は割れ、りんごはぐちゃぐちゃだ。


また、秀が口をぱくぱくさせた。


なんとなく、動きで分かる気がした。


もう一度、口をぱくぱくさせる。


私は、首を振った。



「嫌。」