そして、私から目を逸らすように秀を見た。 「…もーちょい、早く目を覚ましたら、二人の死に目に会えたのに。あんまりだよね……」 目尻に溢れてくる涙を抑えながら稔ちゃんが悔しそうに言った。 秀に布団を掛け直している手が、震えているのが分かった。 私も、心臓が締め付けられるような感じだった。 「……………らが悪いんです。」 「………え…?」 不意に言葉が出た。 『自分が、悪い』と……。