稔ちゃんも反対側の枕元の傍で秀の額にかかった前髪を払ってやりながら答えた。



「…優、焼いてすぐ。なんか、いられなくってさ。秀は、ちょっと前に寝たばっか。…てか、目が覚めてお医者さんに見てもらったらすぐ寝たって感じ。」



さっきと同じように笑う……みたいだけど、やっぱりさっきよりもなんだかぎこちない。


家族がいなくなった穴は、大きい……気を紛らわしていても、その穴に吸い取られてしまうみたいだもん。



「淘は………?」



稔ちゃんが首を傾げた上目遣いで聞いてきた。


私は、うん、と頷いて脇に垂れた髪を耳にかけた。



「…ちゃんと、見てきた。細い骨だったよ……」


「そっか、偉い。頑張ったね…」



稔ちゃんは、辛そうに言った。