3階の一番端の部屋の入って左側奥のベッド。
日当たりもよくて、4人部屋だけどあまり人もいなくて気を遣わずに済む。
軽くノックして入ると、この前までいたというお爺ちゃんがいなくなっていた。
「…こんにちわ。お見舞いに…」
カーテンの脇から顔を除かせると稔ちゃんがいた。
「煌!!」
「お久しぶり〜!」
顔を綻ばせて笑う稔ちゃんに私も嬉しくなる。
そう言えば、なんだかんだで稔ちゃんとは、ちゃんと会っていなかったから。
「稔ちゃん…いつこっち来たの?秀…大丈夫?」
稔ちゃんに出してもらった丸椅子に座り、窓際の枕元の傍で答えを待った。


