あたしはなんの拘束もなく、 相手の族のたまり場であるのだろう 倉庫へと、連れてこられた。 「自己紹介しよっかぁ。俺たちはあの鬼龍と互角でいつも喧嘩ばっかしてる族の牙流(がるう)っていう族だよ。俺はその頭の深影(みかげ)。」 「はぁ、どうも。」 倉庫の中にある複数の部屋の ひとつに通され、 ソファに腰掛けた深影が、 あたしにおいでおいでと手招きをする。