「深影が好きって気付いた、でもあの楽しかった日々、それは壊したくない。だから…あたし、どうしていいか、わか、らなくて、」 さっきまでの強く芯を持った彼女はもういなく、 静かに泣き始める理緒。 「…っ!!!」 俺は、理緒を抱きしめた。 今までよりも 強く、 深く。 波に飲まれないように。 壊れないように。 その小さな身体を包み込んだ。