深影はあたしの元へそっと歩み寄り、 「理緒、大丈夫だよ。」 いつもの笑顔で抱きしめてくれた。 潮の香りと、草原の香り。 深影がいることを実感して、 あたしの中で何か切れる音がし、 途端に涙が滝のように溢れ出た。